風の色

祈りと信仰(四十五)
2023.10.01

祈りと信仰(四十五)
残暑厳しい今日この頃ですが如何お過ごしでしょうか。
お見舞申し上げます。
一切衆生と共に涼味一徳大自然に感謝しつつ、皆さまの更なるご自愛をお祈り申し上げます。
ようやく盛夏の中、今年のお盆も過ぎて、何時しか軒下に鳴く虫の音もどことなく寂しく秋の気配を感じられるようになりました。
さて、今年も檀信徒の皆さまの各家々を訪れ、お盆のお棚経を上げさせて戴きました。
私事ながら、法華経の修行も未熟で化導も及ばないこの身故に、お棚経ともなれば何時ものことですが、正座の連続で途中で足が痛くなったり、暑さのため頭がもうろうとしてきたり体調が思わしくないという始末を繰り返しておりますが、年に一度の各家のご先祖様へのご法味言上との一念で足を運ばして戴いております。
でも不思議にお仏壇の前に座ってお経を読み始めますと、経力のご加護と申しますか、自然にお腹の中から一々文々の真正の佛が私の口中を通って精霊の御魂に届いて居るものと思わしめておりますと、身に連れ添う煩悩も皆共に佛界に転じて下さいます。
また各家の中には、ご一緒に経文やお題目を唱えて下さった方もあって、佛様共々有り難いの一心を頂戴致し、これも菩薩行の一分かと存じます。
所で、物の豊かな現世において、神仏に触れて本当に有り難いと思う尊い体験や何時でも佛様のように振る舞う人に出会う時がお有りでしょうか。
人生においてこのこと無くして何事か有りましょうか。
お題目を疑うこと無く、どのような苦難も忍んで得た有り難い尊い体験を重ねることによって、自ずから素晴らしい人(佛様)との出会いが生ずるのであります。