風の色

祈りと信仰(三十九)
2023.08.13

祈りと信仰(三十九)
「御宮仕えを法華経と思し召せ。一切世間治生産業は皆実相と相違背せずとはこれなり」
(檀越某御返事)
私どもは、善いことばかりの毎日ではありません。
今日はなんてついていないんだろうなあと、嘆いたり、かと思えば、いつも神仏を敬い信仰を抱いているにも関わらず一向に祈りが叶わず逆に神仏をそしってしまうような経験がおありのことと思います。
そのようなことを思うのも、煩悩の衣をまとっている私どもがいつも快く働き生活することが当たり前のことのように思っていることに原因があるからなのです。
しかし、法華経の説くところによるとこの世に生まれてきた者はすべて汚れた醜い娑婆の中で如何に修行するかの道を示しているのです。
嫌な目に合ったらこれこそ自分に背負わされた娑婆の行(法華経と共に生きている自分・神仏に宮仕えする自分・前世及び今生の惑業を滅する時)と思い励みたいものです。